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当然、食材の使用量や商品の販売個数も膨大なものになっている。
外食業界トップの日本Mと「餃子のO」で知られるOフードサービスの例をたとえてみよう。 たとえば、Oフードサービスが一日に販売する餃子を積み上げると、富士山を約20個積み上げた売上になり、面積にすると甲子園球場の約5倍になる(東京ドームによる比較でないのは本部が関西にあるから)。
年間だとその365倍だ。 しかも、今後、さらに市場規模が拡大してゆくとみられる。
21世紀には50兆円となると予測されている。 現に、バブル崩壊後、伸び率は落ちたとはいえ、対前年比でマイナスになることはなかった。
ここに食の強さがある。 最近は再び勢いを戻しつつある。
その割に自動車など他の産業に比べ、マスコミで脚光を浴びることが少ないのはなぜか。 一つは景気の動きとストレートには連動していないからだろう。
かつて外食産業は水商売とふられ一段低くみられたが、その見方がまだ若干尾を引いているかもしれない。 しかし、それ以上にいえることは産業の規模が大きくても、企業規模がそれほど大きくないからだ。

T自動車の95年度の売上高は7兆7572億円である。 S製織の売上は2兆998億円だ。
外食業界ではどうか。 これらの売上はフランチャイズチェーン店のものを含んでいる。
H・H亭は100%フランチャイズ店だ。 企業規模が大きくない分、脚光を浴びる度合いが少ないといえる。
それでいながら市場規模が大きいから大手企業の寡占が少ない。 一位のMでさえシェアは1%に満たない。
N流通新聞によれば上位100社のシェアは14.21%だ。 その分、企業数が多いということだ。
だから、競争が織烈をきわめる。 他の産業のように競争を抑制するような規制もない。
だから、競争が一段と激しい。 それがサービスのレベルアップに結びつき、市場規模を拡大してきた。
市場規模の拡大には食生活の変化も見逃せない。 日本が経済大国になるにつれて所得が増えた。
欧米化が進んだ。 友人や知人、取引先相手と食を共にしながらコミュニケーションを活発にとるようになった。

北海道を中心にハンバーガーチェーンの「B・D」を展開するA(S・T社長)がいうように、食は「″人″を″良″くする」という文字を組み合せたものである。 食欲が胃袋から独立し、頭で考える欲望になって以来、食は文化になった。
それでいながら、いったん食事を始めると胃袋が前に立ちはだかる。

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